一頭持ちの馬主になるための必要資金量は?
ブログ読者のみなさんから「私も一頭持ちの馬主になりたいです!」というメッセージをよくいただきます。
そしてみなさん口には出されませんが「資金をいくらくらい用意すればよいのだろう」という点を非常に心配されているようです。
わかります。私も貯金がいくらくらい必要なのか、当初はめっちゃ気になっていました。
そこで、地方競馬で一頭持ちの馬主を目指す場合、どれくらいのコストがかかり、どれくらいの貯金(資金)が必要なのかを試算したいと思います。
私のような一般人でも一頭持ちの馬主になれたので、ハードルとしてはそこまで高くないはずです!
※おことわり…中央競馬の馬主を目指すケースは、資格が取れている時点で大金持ちだと思うので割愛します(笑)。
新馬を購入する場合に確保したい資金量
新馬を購入する場合ですが、費用としてはざっくり馬代金・保険料等の諸費用・育成費用・入厩後の預託料が必要です。
いくらあれば大丈夫なのかというのがテーマなので、それなりに余裕を見て、以下のように試算します。
- 馬代金はセリで安い馬を購入した場合、100~300万といったところだと思います。ここでは200万円と見ておきます。
- 新馬購入の補助金は得られるかどうかわからないので考慮しないことにします。
- 諸経費は保険料と輸送費が主ですが、愛馬の様子を見に北海道へたびたび飛んだりするとも思いますので、ざっくり100万円と見ておきます。
- 育成費用は毎月20~40万円かかるので、ここでは間をとって毎月30万円と見ておきます。
- 育成期間は8~14ヶ月くらいかかりますが、ここではサマーセールで購入して秋に入厩させるということで12ヶ月とします。
- 入厩後の預託料は大井や船橋を基準にして、また獣医代や装蹄代も考慮して毎月40万円としておきます。
- 預託料は出走手当などである程度相殺されますが、ここでは12ヶ月分を積み立てておくこととします。
これをざっくり計算すると、標準的なケースでは1140万円となります。
したがって馬代金と維持費のトータルで1頭あたり1500万円ほど用意しておけば、愛馬が古馬になるまでは問題なく維持でき、そのあとは毎月40万円ほどキャッシュフローに余裕に余裕があれば、資金ショートする心配もないと思います。
放牧に出している期間の預託料はどうなるの?
愛馬にトラブルがあって放牧に出す場合ですが、外に出している期間は競馬場の調教師に預託料を払う必要はなく、休養先の牧場に預託料を支払うことになります。
牧場の預託料はメニュー(エサだけ食べさせて放置するか、乗り運動もするか等)によってピンキリですが、おおむね毎月15~40万円くらいになると思います。
南関東以外の地方競馬場に入れる場合の預託料は?
預託予定が岩手や笠松の場合、毎月の預託料は20万円ほどとして再計算してみてください。
各地方競馬場の預託料は「地方全場出走手当・預託料一覧」という便利なサイトがあるので、ここを参考にして計算してみましょう。
ただし、獣医代などがけっこう頻繁に発生するため、実際はこれに毎月数万円上乗せされたくらいの額になると思います。
中古馬を購入する場合に確保したい資金量
続いて新馬ではなく、中古馬を購入して走らせる場合の試算です。ここではサラブレッドオークションで、中央未勝利・南関東に入れるという条件の3歳馬を購入する想定で考えたいと思います。
- サラブレットオークションは年々価格が高騰しているので、馬代金は250万円と見ておきます。
- 諸経費は輸送費が主ですが、ざっくり50万円と見ておきます。
- 入厩後の預託料は大井や船橋を基準にして、また獣医代や装蹄代も考慮して毎月40万円としておきます。
- 預託料は出走手当などである程度相殺されますが、傷病などで長期間出走できないというケースも十分考えられますので、ここでは12ヶ月分を積み立てておくこととします。
これをざっくり計算すると、標準的なケースでは780万円となります。
あとは毎月40万円ほどキャッシュフローに余裕に余裕があれば、資金ショートする心配はないと思います。
先輩がたのご意見や試算もお待ちしています!
というわけで、私個人の経験に基づいてではありますが、どれくらいの資金量があれば安心して一頭持ち馬主を始められるのか…という試算でした。
先輩馬主のみなさんは「こうすればかなり安くできる」「最悪のケースではこれくらいかかった」という経験談を色々とお持ちだと思いますので、ぜひ、コメントで補足していただければと思います!