オータムセールも大盛況で終了!
オータムセールの2日目が閉会しました。コロナも不景気もなんのその、会場は夕方まで人がいっぱいで、売れ行きもびっくりするような数字が出ました。トレーニングセールからオータムセールまで、終始大盛り上がりで2020年の競走馬のセリ市が終わりました。
そしてセリの現場で馬主さん、調教師さん、育成さんに色々と聞いて、なんとなく2020年の競馬界(セリ関係)総括のようなことができたので、自分の備忘録がてら置いておきます!
1.とにかく馬が売れまくった!
まずはなんと言ってもこれ。競走馬の売れ行きが好調も絶好調、年初からの勢いがそのままオータムセールまで継続しました。
今年最後のセリとなるオータムセールの2日目は売却率がなんと80%を突破し、数年前とは完全に別世界でした。サマーの売れ残りを安く買う、みたいな古い認識では太刀打ちできないと思いました。
価格も一気に押し上げられており、例年だと300万で買える感じの馬なら、今年は400〜450万くらいで取引されているような印象です。先述のようにサマーだから高くてオータムだから安いということもなく、まんべんなく高いという印象。
特に牡馬は価格の跳ね上がり具合がすごく、牡馬で馬体に問題がなくサイズが大きければ、血統に関わらず高値がついていたと思います。
それと比べれば牝馬はまだお求めやすいのですが、だとしても例年より格段に跳ねていると感じました。
2.補助金の威力がすごい
各競馬場の馬主会が馬主に支給している新馬購入のための補助金が年々充実してきており、このため馬の売れ行きや価格が一段と押し上げられた感があります。
この補助金は紐付きだったり消化しなかった場合のペナルティがあったりするためか、オータムセールでは駆け込み需要のような勢いすら感じられました。サマーセール主取りの馬が、オータムセールでサマーのお代より高く売れた、という光景もけっこうあったそうです。ひえ〜。
3.育成場が足りない
新馬が売れすぎた結果、当然ながら育成場(1歳馬を競走馬にするためのトレーニングを施す牧場)が不足しており、オータムセール終了の時点では、事前にコネクションがなければ育成先を探すのに一苦労する状態だそうです。特にBTCはもう壊滅的なほどに馬房がないとのこと。これだと新人の馬主さんはきっついですね…。
4.競馬場の馬房が足りない
育成場が足りていないので当然競馬場の馬房も足りておらず、こちらも買ったはいいものの預託先を見つけるのに一苦労、という状態になっているようです。育成先探しと同様に、調教師とのコネクションのない新人馬主はしんどいですね。向こうから声のかかるような良血馬を仕入れられればよいのですが…。
2021年もこの好況は続くのか?
というわけで、私が2020年のセリ市で見聞したことのまとめでした。そして気になるのはやはり、来年もこの好況が続くのかどうかですね。
生産者さんは続くと思っているように感じますが、個人的にはここ2年くらいでピークを形成して、そこからズルズル下がっていくと思っています。コロナや不景気、中止企業への締め付け強化が馬主経済を締め上げるという単純な予想からなので、当たらなかったらすいません。ともあれ、馬主という趣味が、ますますお財布に厳しくなっていくのは間違いないと思います。